ごあいさつ

大分大学医学部附属病院長 三股浩光より

大分大学医学部附属病院は、県内で唯一の大学病院であり、特定機能病院として県民の皆様に安心で安全な高度先進医療を提供する役割を担っています。そのため地域医療に貢献できる高い意識を持つ医療人の育成は不可欠であり、中でも女性医療人のキャリアを支援することは大変重要なことと考えております。

本院では平成26年度より、女性医療人キャリア支援センターを設置し、女性医療人のキャリア継続支援のための環境整備を行ってまいりました。平成30年度に厚生労働省 女性医師等キャリア支援モデル構築事業の採択を受け、ライフイベントに係る女性医師をとりまく課題を抽出し、解決に向けて取り組み、女性医師のキャリア支援の取組に一定の成果を得ることができましたが、意識改革などはその後も継続していく必要がありました。

そして、昨年度および今年度と厚生労働省 女性医療職等の働き方改革支援事業に採択され、医師・看護師・薬剤師・メディカルスタッフを対象として、さらに女性医療人に限らず男性医療人も含め、病院全体での働き方改革と環境整備、意識啓発に取り組み、地域の基幹病院として、地域医療における人材確保・人材育成に大きく寄与する支援を行ってまいりました。今まさに働き方改革が急務となり、今後ますます医療人全体での働き方改革に向けた取組が必要となってきます。

これからも、これまでの取組を活かし、プロフェッショナルな医療人が活躍できるよう環境整備を継続し、地域に根差した病院として、地域医療に貢献できるよう努めてまいります。どうぞご理解とご協力の程、よろしくお願いいたします。

センター長 松浦 恵子[医学生物学 教授]

女性医療人キャリア支援センターは医療人が安心して仕事を継続あるいは復職できるための支援や、キャリアアップを目指す取組を行っています。2020度よりセンター長として、2人の副センター長やコーディネーターとともに活動しています。

今年度も厚生労働省 令和3年度 女性医療職等の働き方支援事業を推進いたしました。リーダー研修では「アンコンシャス・バイアス」について学内でリーダー向けに話をしました。中田副センター長を中心とした男性医療人パパの会(イクメンパパの会(Penguins))では、オンラインで講師の滝村先生のご指導のもと、料理を通じて家族で楽しむことの大切さを学びました。医学教育センター 中川教授、山本准教授のご指導のもと、医学部生に対する「キャリアに関する問題解決実践型授業」が対面で実施されました。また、立山副センター長を中心として、女性医師交流会やキャリア相談会も対面で実施されました。コーディネーターを中心として相談業務も行われました。まだまだコロナ禍ではありましたが、少しずつ対面での取組が増えてきたことは、嬉しい兆しでした。参加してくださった医療人の方々、交流会等に協力してくださった医療人の方々に感謝申し上げます。

これからさらに、次世代を含め、女性男性関わらず一人でも多くの医療人が自分の目指すキャリアを継続できるように、また地域医療のお役に立てるよう努めていく所存です。これからも女性医療人キャリア支援センターへのご支援、ご理解をいただけますようお願いいたします。

副センター長 中田 健 [腎臓内科 助教]

みなさま

ホームページをご覧いただきありがとうございます。女性医療人キャリア支援センター 副センター長 中田健と申します。

2021年度も、昨年に引き続き、多くの皆様がコロナウイルスの影響を引き続き受けた1年だったのではないかと思います。

オンライン学会、WEB会議は既に当たり前になり、大分のような地方にいてもいろいろな学会や勉強会などに参加できるようになったことは、誰もが働きやすい社会を形成するうえで、非常に大きな武器となりうることを実感する今日この頃です。

そして今、医療の分野の最も大きな変革として2024年から法律で定められる長時間労働を避けるための仕組みの導入が、いよいよ間近に迫ってきました。現在大分大学医学部附属病院でもタスクシフトなど、それに向けた様々な取り組みが行われています。

東京パラリンピックで、多くのパラアスリートが、様々な姿でチャレンジする姿は、多くの人の心を打ち、ある意味オリンピックよりも見るものを引き付ける魅力を感じました。子育て、家事・介護など多くのマルチタスクをこなす女性医療人(男性医療人)が、働きやすい労働体制を整えることは、上記長時間労働の解決になるばかりでなく、様々な病気を持つ方やご家族のケアに対してもいろいろな視点をもたらし、患者さんとそのご家族にとっても、良い環境を提供できる病院・職場に変わっていくのではないかと考えております。

附属病院でも、来年度からはすべての医師がスマートフォン端末を持つことになっており、この様なIT化で当直業務の軽減やこれらの端末に常に繋がることによる精神的負担などのバランスを考えながら、皆様にとって少しでも働きやすく、また利用する患者さんご家族にとっても満足な医療を提供できる病院になるよう女性医療人キャリア支援センターとして貢献できたらと考えております。引き続き皆様のより一層のご支援何卒よろしくお願い申し上げます。

副センター長 立山 香織[耳鼻咽喉科・頭頚部外科 助教]

2020年度より中田先生と一緒に副センター長を務めております、2003年卒の耳鼻咽喉科・頭頸部外科医、立山香織です。

医学部入学と同時に医師になることはほぼ決定します。しかし、キャリア選択は終わったわけではありません。研修病院の選択、診療科の選択、研究分野の選択、臨床での専門分野の選択に留まらず、留学、開業といくつもの選択肢が続きます。さらに、これに出産、子育て、親のことといったライフイベント関連事象が絡むと、悩みが複雑化します。これは女性だけの悩みではありません。

これまで、本センターでの活動を通して、様々な診療科や世代の考え方、働き方を垣間見ることができました。自分自身、「キャリアとワークライフバランス」の意味を考えながら、過去に歩んできたライフステージとキャリアの道を振り返り、その先を行く先輩の姿を見ることができました。

昨年度から様々な活動が、オンラインに置き換わり、初の試みのイベント形式が増えましたが、オンラインやオンデマンドを取り入れることは、メリットも沢山ありました。一方で、やはり対面でお話しすることの楽しさや、重要性も感じました。

女性医療人キャリア支援センターは、どのような状況になっても変わらず、医療に関わるすべての女性、男性へ、ライフステージとキャリアに関する悩みや情報の共有、制度の提案を行える場を提供していきたいと思います。

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